世界一の長寿国の短命住宅の不思議Column
日本は世界一の長寿国だと言われています。05年度現在で男性の寿命は79歳、女性は85歳です。
また、こうした結果、日本ではいまや5人に一人が65歳以上となりました。
しかし、住宅は欧米諸国と比べて非常に短命です。新築から建替えるまでの築年数を比較すると、イギリスが77年、アメリカが55年であるのに対し、日本は30年となっています。
これは一体どうしてなのでしょうか?
この30年という数字は建物の寿命を必ずしも反映している訳ではありません。
実を言えば、まだ住むことができる建物でも「デザインが古い」「間取りが古い」といった理由で壊され、建替えられたケースが殆どなのです。
いずれにしても、「世界一の長寿国の短命住宅」というアンバランスを解消する必要があるのです。
人が長寿命化する一方で、住宅が短命のままでいると、一生涯にかかる住宅費負担が増えることになります。
将来世代の経済的負担を減らすという意味でも、住宅と人と同じように長寿命化させる必要があるといえます。