木の強度は低下はゆるやかで、環境さえ整っていれば、１００年や２００年という長い年月を耐えうることができる素材です。
例えば、ヒノキは伐られてから逆に２００年間は強度が増していくという、自然素材ならではの生命力を秘めています。

鉄やコンクリートとは比較にならないほど長寿な木。
法隆寺が１３００年以上経った今も、当時の木造建築の勇壮な姿をとどめているのも、そこにヒノキという木材が使われ、それを活かす知恵が息づいているからこそなのです。
法隆寺の修復に携わったという宮大工の棟梁は、薄くカンナをかけた古材からほんのりヒノキの香りがしたとも語っています。

昨今の移り変わりの早い建材と比べ、何十年後かのリフォームにもちゃんと同じ木材で補修や対応ができる、そんな材料が「木」なのです。
一見すると、柔軟なイメージをもつ木ですが、実際は強度、耐久性、耐火性に優れたバランスのとれた材料なのです。